とも@パパブログ

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【息子の誕生記録】第3部 ~感動の瞬間、息子との対面~

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どうも、パパリーマンのともです。

息子の誕生記録、ついに完結!

この記事では第3部をお届けします。少し長くなってしまいましたが最後まで読んでいただけると嬉しいです。

 

第1部、第2部はこちらから

tomo-papa.hatenablog.com

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完結

自宅待機することになった僕は、陣痛室から一般病室に移動した妻とLINEで連絡を取り合う。妻からの連絡は「痛い、暑い」。お産が近づいて微熱があるようだ。妻いわく、陣痛が5分間隔くらいになっており痛みもかなり強くなっている。陣痛がおさまっているときのベースの痛みもどんどん強くなっている。看護師さんからは「合間に眠れるようであれば眠ってくださいね」と言われたようだがとても無理とのことだった。

 

僕は妻を励ます言葉を返信してあげることしかできない。妻からは「洗面用具とカメラを忘れずに持ってきてほしい」と頼まれた。カメラは生まれてくる赤ちゃんの成長を記録するために購入したものだ。いつでも家を出られるようにすぐに準備を済ませた。妻は僕に「(お産が)明日の朝になるかもしれないからちゃんとベッドで寝て体力を蓄えてね」と連絡をくれた。こんな状況でさえ僕の体を気遣ってくれる妻に僕は涙が出そうになった。そうは言われたものの妻はずっと痛みと闘っている。そんな状況で僕は眠れるはずもなく、ひたすら陣痛室に移動する連絡を待つ。

 

「陣痛室に行くときはまた電話するからね」

その妻からの連絡でLINEは一旦途切れた。

 

スマホの画面とにらめっこしながらひたすらに待った。

・・・・・。

 

電話の着信!!!妻からだ!!!

このとき午前1時30分

 

「今から陣痛室に行くから来てください…」

あまりに弱々しい妻の声。長時間痛みと闘って疲弊していることもすぐに分かった。僕は二つ返事で電話を切り、準備していた荷物を持って病院へ向かって車を飛ばす。夜中なので僕以外の車はほとんどなく、15分もかからずに病院に到着した。僕は陣痛室へと急ぐ。陣痛室へ入った瞬間、目に飛び込んできたのは昼間とはまるで様子のちがう妻の姿だった。ベッドの柵に掴まってひたすら痛みと闘う妻。数時間もこんな状態が続いているなんてどれほど辛いことだろう。看護師さんが妻の腰を支えるようにさすっており、「旦那さんですね!ここ!ささえてあげてください!」え!?これ僕がやっても大丈夫なの?!あまりに急だったので驚いたのだが妻のためにできることは何でもやろうという気持ちで腰の辺りを支えてあげた。妻は僕が来たことに安心してくれたのか陣痛の合間に少しだけ笑顔を見せてくれた。

 

しばらくすると妻の両親が到着。義母はさすがに出産を経験しているだけあって冷静だった。妻に「がんばるんだよ」と声をかける。優しくもありどこか力強さを感じるような声だった。看護師さんが時々様子を確認してはまた戻るを十数分置きに繰り返す。6、7回目くらいだろうか、「今から分娩室に移ります!」ついにきた。もうすぐ息子が誕生する。分娩室には妻と僕、そして助産師さんと看護師さん。両親は分娩室には入れないので外で待機してもらった。僕は妻のとなりで手を握り、汗を拭いてあげたり、水分補給をしてあげたり、あとはひたすらに励ました。痛みを代わってあげたくてもそれはできない。本当に励ますことしかできないのだ。妻の声が、言動が、その状況すべてが出産の壮絶さを物語っていた。

 

分娩室に移動してから1時間半が過ぎたときだった。「頭が見えましたよ!もう少しですよ!」助産師さんが言う。もう少し!僕は「がんばれ!」と声をかけて妻の手を握り続けた。

 

そして、次の瞬間、助産師さんの手には赤ちゃんが抱かれており、「ワーン!ワーン!」と元気な赤ちゃんの泣き声が聞こえた。

 

僕は妻に「すごいよ!!!生まれたよ!!!」と声をかけた。妻も赤ちゃんの声が聞こえたようで安堵の表情をしたように見えた。赤ちゃんはすぐとなりで出産直後の検査を受け、特に異常がないことが確認された。赤ちゃんはずっと元気な泣き声を発していた。

 

2月25日

午前4時19分

2900g

49.5cm

この数字は今でも口からスラスラと出るくらいに強烈に鮮明に僕の記憶に残っている。

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そのあとカンガルーケアをした。カンガルーケアとは生まれたばかりの赤ちゃんを母や父が抱っこして、直接肌を合わせて体温を感じる時間の事である。

 

妻がしっかりと赤ちゃんの姿を見たのはここが初めてだ。僕と妻は二人で「ほんとにかわいいね、さっきまでお腹にいたのに不思議だね」といいながら赤ちゃんとの時間を過ごした。

 

赤ちゃんが誕生してから家族3人で過ごす初めての時間だ。赤ちゃんは生まれてすぐにも関わらず、母乳をしっかりと自分の力で飲んでいた。誰から教わるわけでもなく、しっかりと吸って母乳を飲んでいた。人間の本能というやつなのか、神秘的な瞬間だった。

 

ひとしきり落ち着いたあと、赤ちゃんを取り上げてくれた助産師さんが「旦那さん、(立ち会いは)どうでしたか?」と声をかけてくれた。僕は「本当にすごいです」という言葉しか出てこず、何せ「すごい」を連呼していた。産前から通して考えると心配、不安、感動、安心、安堵、驚きなど色んな感情を一気に感じて「すごい」という言葉しか出てこなかったのだ。語彙力なし。ただし限りなく感動と安心の割合が多い「すごい」である。それから助産師さんからは「安産でしたね!」と言われたのだが、僕からすればこんなに壮絶でも安産って言うんだというのが本音で、実際には安産なんて言うのは言葉だけで、どんな出産でも妻も赤ちゃんも命がけであることには変わりがないと思った。

 

後日談であるが、妻は僕がとなりにいてくれてよかったと言ってくれた。ひとりでは頑張れなかったと思う、とそう言ってくれたのだ。

 

立ち会い出産を経験して、命が誕生する瞬間の尊さというか、本当にすごい経験をさせてもらったと思うのと同時に、妻や赤ちゃんを大切にしようと改めて決心した瞬間でもあった。

 

もし二人目の赤ちゃんができたときには、もちろん立ち会い出産を希望したいと思っている。

 

僕はできることなら、パパのみなさんにはぜひ立ち会い出産をしてほしいと思う。妻や赤ちゃんの大切さを改めて考える、感じるとても貴重な瞬間だと思う。

 

ただ、世の中のママの中には立ち会ってほしくない!という人もいるので、そこは夫婦でよく話し合って決めてくださいね。

 

fin.